IPFSがプライバシーに与える影響 Follow
InterPlanetary File System (IPFS)は、ファイル、Webサイト、アプリケーション、データを保存し、グローバルにアクセス可能な分散型ピアツーピアネットワークを可能にするプロトコルです。IPFSは、従来のロケーションベースのアドレスではなく、コンテンツベースのアドレスを使用して、ネットワークに参加するすべてのコンピュータデバイスを繋げ、グローバルなネームスペースで各ファイルを一意に識別します。
Braveユーザーは、Braveブラウザ自体にIPFSノードをインストールして起動することで、IPFSネットワークの一部となることができます。これにより、BraveがIPFSでホストされたリソースを検出すると、自動的にブラウザのIPFSノードを使用してリソースを取得することができます。IPFSは公開されたピアツーピアネットワークであるため、BraveでIPFSサポートを有効にした場合、以下のようなプライバシーに関する配慮が必要です。
- お使いのデバイスがIPFS経由でコンテンツにアクセスすると、ノードのローカルキャッシュがクリアされるまで、デバイスも一時的にコンテンツのホストとなります(この時間はさまざまですが、キャッシュは1時間ごとにチェックされ、デフォルトの1GB制限の90%に達するとクリアされます)。つまり、IPFS経由でページを訪れた場合、そのページが読み込むIPFSリソースのホストとなることに一時的に同意することになります。
- ネットワーク上のすべてのIPFSノードには、PeerIDと呼ばれる一意の公開識別子があります。PeerIDは長寿命のIDなので、誰かが公開IPFSメタデータを保存する分散ハッシュテーブル(distributed hash table/DHT)であなたのPeerIDを調べ、あなたのIPアドレスを長期的に追跡することが可能になります。
- 同様に、DHTにはPeerIDが要求または提供するコンテンツに関するメタデータも含まれています。DHTを観察している人が、あなたのノード(そして潜在的にはあなたのIPアドレス)がIPFSネットワークに要求、提供しているコンテンツを知ることが可能です。
- ローカルノードの実行を避けたい場合は、パブリックゲートウェイ経由でIPFSを読み込むことができます。ただし、この場合、ゲートウェイがあなたのIPFSのブラウジング活動を見ることができます。このパブリックゲートウェイは、あなたのIPアドレスを見ることができ、さらにログを取ることも可能です。
- 受動的な相手からは、あなたがBraveブラウザを使用していることを知ることもできます。
- 一般的に、ローカルIPFSノードからのネットワークリクエストは、VPNブラウザ拡張を使用している場合など、ブラウザのプロキシ設定を使用しません。例えばあなたがシステムプロキシを使用している場合、ノードがシステムプロキシを経由しないリクエストを送信する可能性もあります。
IPFSとプライバシーについて、これらのプライバシーへの配慮を軽減するための手段なども含めて、IPFSの公式ドキュメントでさらに詳しく知ることができます。